最近、下腹のぽっこりが気になる、お肌の調子がいまいち、身体が重く感じることはありませんか。
家事や育児で忙しい毎日の中で、自分のケアは後回しになりがちですよね。
実は、そんなあなたにこそ試していただきたいのが「ファスティング」です。
食べない時間を意識的につくるだけで、身体の内側からリセットできる方法となります。
この記事では、初心者の方でも安心して始められるファスティングの基本から、具体的な効果、注意点を解説していきます。
ファスティングとは
ファスティングとは、一定期間食事を控えることで消化器官を休ませ、体内の老廃物を排出させる健康法です。
現代のファスティングは柔軟で取り組みやすく、完全に何も食べないわけではなく、固形物を避けて酵素ドリンクや水分を摂取しながら行う方法が主流となっています。
私たちの身体は、食べ物の消化・吸収にエネルギーを使っていますが、ファスティング中はそのエネルギーを細胞の修復や毒素の排出に振り向けることが可能です。
初心者は16時間ファスティングがおすすめ

初めてファスティングに挑戦する方には、16時間ファスティング(インターミッテント・ファスティング)をおすすめします。
この方法は、1日24時間のうち16時間は食事を控え、残りの8時間で食事をとるというシンプルなやり方です。
たとえば、20時に夕食を終えたら、翌日の昼12時まで食事を控えるだけ。
朝食を抜くだけで実践できるため、忙しい主婦の方でも無理なく続けられるでしょう。
睡眠時間も含まれるため、実質的に我慢する時間は起床後の数時間程度です。
16時間ファスティングは毎日行っても問題ありませんし、週に2〜3回から始めても構いません。
本格的な断食と比べてハードルが低く、それでいて十分な効果が期待できるので、初めての方はぜひ16時間ファスティングから始めてみてましょう。
ファスティングの基本的なやり方

ファスティングは、段階を踏んで進めることが成功の鍵です。
身体への負担を最小限に抑えながら効果を最大限に引き出すため、準備期・ファスティング期・回復期という3つのステップで構成されています。
どの段階も省略せずに丁寧に取り組むことが重要です。
準備期
ファスティングを始める前には、必ず準備期間を設けましょう。
いきなり食事を抜くと身体がショックを受け、頭痛や倦怠感といった不快な症状が現れやすくなるからです。
具体的には、ファスティング日数と同じか、それ以上の日数をかけて準備します。
玄米のおにぎりに具だくさんの味噌汁、野菜の煮物、納豆や豆腐といった大豆製品を中心とした献立を心がけてください。
一方で、肉類や揚げ物、アルコール、カフェイン、砂糖をたっぷり使ったスイーツは避け、この期間に身体を慣らしておくことで、ファスティング中の空腹感や不快感を大幅に軽減できます。
ファスティング期
ファスティング期間中は、固形物の摂取を控え、酵素ドリンクや野菜ジュース、具なしの味噌汁、白湯などで水分と最低限の栄養を補給しましょう。
これは、消化器官をしっかり休ませながらも、身体に必要な最低限のエネルギーを確保するためです。
また、1日2リットル程度の水分をこまめに摂取し、激しい運動や長時間の外出は控えることをおすすめします。
ただし、軽いストレッチやヨガ、散歩程度の運動であれば、血流を促進し老廃物の排出をサポートしてくれるため、無理のない範囲で取り入れても問題ありません。
さらに、早めに就寝して十分な睡眠をとることも、ファスティング成功の重要なポイントとなります。身体の回復を促すためにも、質の良い休息を心がけてください。
回復期
回復期こそが、ファスティングの成否を左右する最も重要な期間です。
休んでいた消化器官は急に通常の食事を受け入れられる状態ではなく、無理に戻すと体調不良やリバウンドの原因となってしまうからです。
ファスティング期間と同じ日数をかけて、徐々に通常食に戻していきます。
最初の「復食」は、10倍粥程度の重湯から始めてください。
徐々に7倍粥、5倍粥と水分を減らしていき、柔らかく煮た野菜や豆腐などを加えていき、最終日には通常の和食に近づけていくイメージです。
この期間も、肉類や脂っこいもの、刺激物は避け、回復期を丁寧に過ごすことで、ファスティングの効果を最大限に引き出し、健康的な食生活への移行が実現できます。
ファスティングを行うメリット

ファスティングには、単なるダイエット効果だけでなく、身体と心の両面に様々なメリットがあります。
科学的な研究でも裏付けられている効果を見ていきましょう。
ダイエット効果で理想の体型へ
ファスティングの最も分かりやすい効果が、ダイエットです。
食事を控えることでカロリー摂取量が減少するだけでなく、体内のエネルギー代謝が変化するためです。
ファスティング中は蓄積された脂肪を燃焼してエネルギーを得るようになります。
特に下腹部の内臓脂肪は、エネルギー不足の際に優先的に使われるため、ファスティングとの相性が抜群です。
インスリン分泌の抑制により脂肪蓄積が防がれて痩せやすい体質に変わるため、ファスティングは単なるカロリー制限ではなく体質改善の効果も期待できます。
腸内環境が整い便秘解消
ファスティングにより、現代人の多くが抱える便秘やお腹の張りといった悩みも改善できます。
これは、消化器官が休息状態に入り、腸内に溜まった老廃物や宿便を排出する時間が生まれるためです。
腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど重要な器官で、免疫細胞の約7割が集中しています。
ファスティングによって腸内の善玉菌が増えやすい環境が整い、悪玉菌が減少するので、腸内フローラのバランスが改善され、お通じがスムーズになるだけでなく、栄養の吸収率も高まります。
肌荒れが改善し美肌に
腸内環境が整うことと連動して、お肌の状態も劇的に改善します。
肌荒れやニキビ、くすみといった肌トラブルの多くは、実は腸内環境の乱れや体内の毒素蓄積が原因だからです。
ファスティングによって老廃物が排出されると、血液がきれいになり、肌細胞に新鮮な栄養と酸素が届きやすくなります。
また、ファスティング中は成長ホルモンの分泌が促進され、細胞の修復や再生が活発になるので、肌のターンオーバーが正常化し、透明感のある健康的な肌を取り戻せます。
メンタルヘルスが改善する
意外に思われるかもしれませんが、ファスティングは心の健康にも良い影響を与えます。
これは、食べ物の消化に使っていたエネルギーが脳に回ることで、頭がすっきりとクリアになるためです。
また、ファスティング中は「セロトニン」という幸せホルモンの分泌が促進されることが分かっています。
これにより、不安感やイライラが軽減され、気持ちが穏やかになるのです。
さらに、「自分の身体をコントロールできている」という達成感や自己肯定感も得られるでしょう。
ファスティングによる健康リスク
安全にファスティングを行うために、特に以下に該当する方は、絶対に自己判断せず、事前に医師に相談する必要があります。
ファスティングを避けるべき方
- 持病がある方(糖尿病、腎臓病、肝臓病など)
- 妊娠中・授乳中の方
- 成長期のお子さん(18歳未満)
- 摂食障害の既往歴がある方
- 極度に痩せている方(BMI18.5未満)
これらに該当する方は、ファスティングを行う前に必ず医師に相談しましょう。
すぐに中止すべき症状
低血糖によるめまいや冷や汗、動悸といった症状が出た場合は、すぐに中止して糖分を摂取してください。
その他にも、激しい頭痛や吐き気、極度の倦怠感が続く場合は中断し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
リバウンドのリスク
ファスティング後に暴飲暴食をすると、かえって太りやすくなってしまいます。
これは、身体が飢餓状態だと判断してエネルギーを蓄えようとするためです。
これを防ぐためにも、回復期を丁寧に過ごすことが重要です。
初めての方は、自己流で始めるのではなく、専門家の指導を受けたり、信頼できる情報源を参考にしたりすることをおすすめします。
ファスティング(断食)を正しく取り入れて、心と身体をリセットしよう

ファスティングは、特別な道具や費用をかけずに、誰でも始められる健康法です。
下腹のぽっこりが気になる方や、お肌の調子を整えたい方、心身ともにすっきりしたい方は、正しいファスティングを実践することでその願いを叶えることができます。
大切なのは、焦らず段階を踏んで実践し、自分の身体の声に耳を傾けることです。
まずは今夜、20時までに夕食を終え、16時間ファスティングの第一歩を踏み出しましょう。

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