マイナンバーカードと運転免許証の一体化とは

マイナンバーカードと運転免許証が一体化すると聞いて、「どんな仕組みなのだろう」「個人情報は大丈夫なのか」「手続きは面倒になるのではないか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、2025年3月から始まるマイナ免許証について、仕組みやメリット、具体的な手続き方法
まで、皆様の不安や疑問に丁寧にお答えしていきます。
出典|マイナンバーカード総合サイト
マイナンバーと運転免許証の一体化とは

マイナ免許証とは、「マイナンバーカード機能付き運転免許証」の略であり、2025年3月から運用が開始されます。
この施策は、現在別々に所持している運転免許証とマイナンバーカードを一つにまとめることが可能になり、国が進めるデジタル社会形成の重要な一歩となります。
警察庁と関係省庁が連携し、運転免許証の情報をマイナンバーカードのICチップに組み込むことで、1枚のカードで身分証明書としても利用できる利便性の高い仕組みが実現します。
出典|オルタナティブ・ブログ
運用開始はいつから

運用開始は2025年3月からで、全国の警察署や運転免許センターで順次切り替えの受付が開始されます。
出典|長野県警察
マイナ免許証にすると何が変わるのか
マイナ免許証への切り替えにより、日常生活での利便性が大きく向上します。
従来の運転免許証とマイナンバーカードの2枚持ちが不要となり、財布がすっきりするだけでなく、確定申告や各種証明書の取得、健康保険証としての利用など、様々な行政手続きをこの1枚で行えるようになります。
また、紛失リスクも軽減され、セキュリティ面でも安心です。
引っ越しなどに伴う住所変更
住所変更などの各種手続きが、警察署だけでなく市区町村の窓口でも可能になります。
引っ越しの際は、市区町村の窓口でマイナンバーカードの住所変更と同時にマイナ免許証の住所変更手続きが完了し、その場で新しい住所が記載されたカードが発行されます。
コンビニなどでの行政サービス
コンビニエンスストアでの運転免許証の更新案内や運転経歴証明書の取得が可能になるなど、行政サービスへのアクセスが格段に向上します。
ICチップに記録された情報は、必要な場面で必要な情報のみを表示できる仕組みとなっており、プライバシーにも配慮されています。
手続きの流れ
マイナ免許証への切り替えは、運転免許センターや警察署で行うことができます。
切り替えに必要な書類は、現在お持ちの運転免許証、マイナンバーカード、本人確認書類(住所が確認できるもの)です。
①窓口で必要書類を提出
②本人確認
③ICチップへの情報書き込み
④新しいマイナ免許証の受け取り
①~④にかかる所要時間は通常30分程度。
なお、切り替えは任意で、従来の運転免許証のままでも問題ありません。
ただし、将来的な行政サービスの充実を考えると、早めの切り替えをお勧めします。
マイナ免許証一体化のメリットとデメリット
メリット
①カードの一体化による携帯の便利さ
②行政手続きの簡素化
③コンビニでの各種証明書取得が可能
④紛失時の再発行手続きの簡略化
⑤デジタル社会に対応した本人確認手段の確保
マイナ免許証を紛失した場合、従来の運転免許証の再発行では数日から1週間程度かかっていた手続きが、最短で当日、通常でも1-2日程度で完了します。
これは、ICチップ内のデータがバックアップされているためです。
デメリット
①切り替えに時間と手間がかかる
②マイナンバーカードの有効期限に合わせて更新が必要
③ICチップの故障時の対応が必要
④カード紛失時のリスクが大きくなる可能性
ただし、これらのデメリットに対しては、十分な対策が講じられていますので、ご安心ください。
マイナ免許証にした時の更新の方法・金額・講習内容
マイナ免許証の更新は、基本的に従来の運転免許証と同様の流れで行われます。
更新時期が近づくと、マイナポータルやスマートフォンアプリで通知が届きますので、確認することができます。
更新手続きは運転免許センターの他、多くの指定自動車教習所でも可能です。
ただし、更新時の区分(優良・一般・違反)によって、受付可能な場所が異なる場合がありますので、事前に確認が必要です。
更新手数料は、都道府県や更新区分によって異なります。
例えば徳島県の場合、優良運転者が2,600円、一般運転者が2,900円、初回更新者および違反運転者が3,500円となっています。
また、「マイナ免許証のみを持つ」「従来の免許証との2枚持ちにする」といった希望や、経由更新を選択する場合でも金額が変わってきます。
講習時間については、優良運転者が30分、一般運転者が1時間、初回更新者および違反運転者が2時間となっています。
なお、これらの具体的な手続き方法や金額は都道府県によって異なりますので、お住まいの地域の運転免許センターのウェブサイトで最新情報をご確認ください。
例)マイナ免許証の通常更新の徳島県の事例
出典|徳島県警
マイナ免許証更新 | 優良運転者 | 一般運転者 | 初回・違反運転者 |
更新手数料 | 2,600円 | 2,900円 | 3,500円 |
講習時間 | 30分 | 1時間 | 2時間 |
更新場所 | 運転免許センターの他、指定自動車教習所 | 運転免許センターの他、指定自動車教習所 | 運転免許センターの他、指定自動車教習所 |
マイナ免許証の安全性
マイナ免許証には、最新のセキュリティ技術が組み込まれています。
ICチップには強固な暗号化技術を採用し、不正アクセスや情報の改ざんを防止している上、カードの偽造防止策も万全で、ホログラムや微細印刷などの先進技術を組み合わせて対策を講じています。
個人情報の読み取りには専用の認証が必要なため、勝手に情報が読み取られることはありません。
万が一紛失した場合でも、24時間対応のコールセンターへの連絡で即座に機能を停止できますので、安心してお使いいただけます。
マイナ免許証一体化への不安の声
新しい制度への不安の声も聞かれます。
「個人情報が一つのカードに集中するのは心配」「情報が漏れる可能性はないのか」といった声や、
国による監視社会化を懸念する意見も寄せられています。
特に高齢者の方からは、「デジタル機器の操作に自信がない」という不安の声も届いています。
その他にも、うっかり免許証が失効していたなんてことも。
現行の運転免許証には氏名や住所、免許の種別だけでなく有効期限も記載されているのですぐに確認できます。
ただし、マイナ免許証には運転免許証機能の有効期限は記載されません。マイナンバーカード自体の有効期限を運転免許証の期限と思い込んでしまい、いつのまにか失効して「無意識に無免許運転をしてしまう」リスクも上がるかもしれません。
引用|yahooニュース
こうした様々な不安に対して、行政では丁寧な対応を心がけています。
情報セキュリティ対策を徹底するとともに、分かりやすい説明と手厚いサポート体制を整えています。
また、従来の運転免許証も当面の間お使いいただけますので、新制度への移行は、ご自身のペースで進めていただけます。
まとめ

マイナ免許証への一体化は、デジタル社会における行政サービスの効率化と利便性向上を目指す重要な取り組みです。
2025年3月からの運用開始に向けて、システムの整備や安全対策が着実に進められています。
切り替えは任意ですが、将来的なデジタル社会への対応を考えると、積極的な活用が推奨されますので、一体化に不安があれば最寄りの自治体、警察署又は運転免許センターに問い合わせしてみましょう。
詳しくは下記ホームページをご覧ください
出典|警視庁HP
画像|警視庁マスコットキャラクター ピーポくん
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